お酒大好きこそ早めに習得しておきたい「睡眠を守る飲酒法・3つのコツ」を専門家が解説!

アルコールと睡眠

今日1日がんばった自分へのご褒美として、リラックスの至高一杯のお酒。確かに寝つきはよくなる。お酒を楽しむ時間も大切にしたいですよね。

編集部しょぴ(お酒好き)

お酒を飲まないと、なんだか眠れない。
飲むとスッと眠れるけど、翌朝がしんどい……

睡眠にとって「お酒は要注意」の阻害要因アイテムとは聞きますが、なんでなんだ?!と気になる方も多いのではないでしょうか。

編集長さとちゃん

そこで今回の記事では、睡眠の専門家である私が解説します!
 *アルコールが睡眠に与える影響
 どうしても飲みたい時のぐっすりを守る3つのワザ
をご紹介します。

なんとなくお酒に頼る前に。または、習慣としてなんとなく毎日のようにアルコールを嗜んでいるお酒が好きなあなたに。ぜひ、知っておいてほしい上手なアルコールとの付き合い方の特集です!

この記事でわかること

  • どうしてお酒が睡眠に悪いのか?
  • たくさん飲むなら気をつけたい、アルコールと睡眠時無呼吸症候群の関係
  • 睡眠を守ってお酒を飲みたいときのワザ3
目次

なぜお酒が睡眠に悪いの?エビデンスをもとに解説

編集部しょぴ

お酒を飲むとぐっすり眠れると思うのに。
なんで睡眠には悪いっていわれるの?

編集長さとちゃん

まずは「アルコールがなんで睡眠に悪いの?」という、疑問に科学的な視点(エビデンスベースで)から、わかりやすくお答えしますね。

寝つきは良くても、その後が問題!「睡眠の質」が低下する。

お酒を飲むとスッと寝付けるので、寝入るために「寝酒」を飲んでいる方もいると思います。

これはアルコールに、一時的に気持ちを落ち着ける鎮静作用があるからです。でもこの“飲酒の寝つきのよさ”は、まやかし(勘違い)なのです。

あくまで睡眠の視点から見ると一時的なものでしかなく、全体の質にはマイナスの影響を与えます。アルコールは睡眠にとって良いことが無いんです。

たとえば、アルコールを飲むと深い睡眠(ノンレム睡眠)が減ってしまうことが、アメリカの国立睡眠財団をはじめ、とにかく多くの研究でわかっています。さらに、朝方に増えてくるはずの大事な「レム睡眠」も乱れやすくなるんです。

この深い眠り・レム睡眠は、身体や脳の回復にとても大切な時間。ここがしっかりとれていないと、たとえ寝た時間が長くても、翌朝に「だるい」「眠い」と感じてしまいやすくなります。

参考:National Sleep Foundation. “Alcohol and Sleep.”

アルコールによる覚醒作用&利尿作用で、夜中に何度も目が覚める。寝不足になる。

飲酒をすると寝つきは良くても、「夜中に何度も目が覚める」そんな体感がありますよね。

お酒には利尿作用もあるため、トイレが近くなってしまうのも特徴で、この点は多くの方に知られていると思います。

A woman lying in bed looking troubled, with a thought bubble showing a toilet, representing the need to wake up during the night.

さらに、アルコールを飲むと、体の中で分解される過程で「アセトアルデヒド」という刺激の強い物質が生まれます。この物質は、心拍数を上げたり、身体を興奮させる働きがあるため、せっかく寝ていたとしても、身体の中では“おやすみモード”から外れてしまうのです。

これらの影響で、夜中に何度も目が覚めてしまったり、眠りが浅くなってしまうことがよくあります。

これが利尿作用と相まって、短時間で目が冷めてぐっすり眠ったような「気分」になって、本来は身体としてはリカバリーしきれていないのに、短時間で睡眠を切り上げる方も増えてしまうんですね。

この場合、本人としてはちゃんと睡眠を取ったつもりで過ごしているケースが多いです。

しかし、寝不足が蓄積ている「睡眠負債」になっている状態なので、移動中のちょっとした時間や午後など、とにかく日中に猛烈な眠気に襲われて日中のパフォーマンスが下がっています

編集長さとちゃん

マイクロスリープという「一瞬だけ寝落ちする(数秒から数十秒続く短い睡眠状態)」といった症状がでているのに、本人としては「午後だから疲れて、眠いかな?」と思っているケースすらあります。

特にお酒に弱い方は、少しの量でも影響が出やすく、既に起床時に「ぐっすり寝たつもりが、全然疲れが取れていない……」と感じて、アルコールを飲むとぐっすり疲労回復できていないことに気づいているかもしれませんね。

「日中、どうしてこんなに眠いの?」と感じる日は、前日の晩酌と睡眠時間・目覚めの爽快感を少し思い返してみてくださいね。

お酒を飲んだ日は、いびきや無呼吸が起こりやすくなる

お酒を飲んだあと、こんな心当たりはありませんか?

  • お酒を飲んだ翌朝は、喉が痛いと感じることが多い。声もガラガラ
  • 飲み会の翌日、パートナーにいびきを指摘されて恥ずかしかった
  • 自分のいびきで、目が覚めた

実は、アルコールを飲むといびきをかきやすくなります。

なぜなら、アルコールには、のどまわりの筋肉をゆるめてしまう作用があるからです。すると、眠っている間に気道が狭くなり、いびきが大きくなったり、ひどい場合には呼吸が止まる「睡眠時無呼吸」という状態につながったりすることもあるんです。

睡眠時無呼吸症候群が起こりやすい特徴を持っている方が、アルコールを飲むことで、睡眠の質をより低下させてしまう「無呼吸リスク」がさらに高まります。

編集長さとちゃん

特に、あごが小さい方、鼻づまりがある方、体重が増えてきた方などは、睡眠時のいびきにも要注意しましょう。

無呼吸が起こると、脳は酸素不足を感じて何度も目を覚まそうとするため、朝までぐっすり眠れなくなってしまいます。本人は寝ているつもりでも、実は何度も“目が覚めている”状態になってしまっているのです。

「寝ても疲れがとれない」「日中ぼーっとする」そんなお悩みがある方は、まずお酒の影響を見直してみましょう。お酒を飲んでいないときでも、日中に強い眠気がある場合は、睡眠専門の医療機関に相談してみてください。

「でも飲みたい…」そんなときのための、快眠につながる3つの工夫

編集部しょぴ

アルコールが睡眠に良くないのは分かってる。でも、どうしても飲みたい日だってある……

そんなふうに感じる方も、きっと多いはずです!

楽しいし、美味しいし。無理に我慢しすぎると、かえってストレスになってしまうこともありますよね。

そこでここからは、「お酒を飲みたい」と「でも、ぐっすり眠りたい」という気持ちをどちらも大切にできるよう、睡眠の質を守るための3つの対策をご紹介します。

編集長さとちゃん

ちょっとした工夫を知っておけば、睡眠の質を大きく下げずに済むかもしれません。次から紹介する3つの方法、ぜひ試してみてくださいね!

対策①:お酒は、就寝4時間前までに飲み終えるのがベスト

「お酒を飲むとリラックスできるから、寝る直前の一杯が習慣になっている」

そんな方は多いのではないでしょうか?でも実は、それが睡眠の質を下げる大きな原因になっているかもしれません。

アルコールは、体の中で分解されるまでに時間がかかります。たとえば、ビール中瓶1本程度を代謝するのに、男性で2~3時間、女性ならもっと時間がかかることも

この分解が終わらないまま寝てしまうと、体はアルコールの処理で忙しく、リラックスして眠ることができなくなってしまうのです。

おすすめは、寝る3~4時間前までに飲み終えること。11時に寝るなら、遅くとも7時台にはお酒を終えるのが理想です。

「それじゃ物足りない……」という方には、ノンカフェインの温かい飲み物がおすすめ。たとえば、ほうじ茶のデカフェやハーブティーは、心も身体もふんわりゆるめてくれます。

対策②:飲酒量を控えめにする

飲む量を少しだけ減らす――それだけで、睡眠の質はぐっと変わります。

アルコールは、量が増えるほど身体への負担も大きくなり、眠りにも悪影響を与えやすくなります。特に寝る前のお酒は、ほんの少しにとどめることが大切です。

たとえば、ワイングラス1杯、またはビールグラス1杯程度を目安にしてみてください。人によってアルコールの分解スピードには差があるので、「この量なら、次の日ラクだったな」と感じた経験を思い出して、自分なりの“ちょうどいい”を見つけていきましょう。

ちょっと高級なお酒を買って、少しずつたしなむと、少量でも満足感が得られます。

もし「飲み始めると止まらない…」という方は、お酒のアルコール濃度を薄めてみましょう。焼酎やウイスキーなどの蒸留酒と炭酸水を準備して、ほんのりアルコールが香る「ほろよいカクテル」を作るのもおすすめです。

無理に禁酒しなくても、ちょっとした工夫が翌日の気分や体調をラクにしてくれるなら、それも悪くないと思えますよ。

対策③:お酒と同じくらいの水を飲むだけで、ぐっすり度が変わる!

最後のポイントは、「お酒と一緒に水を飲むこと」。

とってもシンプルですが、これが睡眠の質を守る大切な対策になります。

アルコールには強い利尿作用があります。つまり、体からどんどん水分を出してしまうんです。

その結果、夜中にのどが渇いて目が覚めたり、朝起きたときに頭が重い……なんてことも。これは脱水状態によって起こるものです。

だからこそ、お酒を飲んでいる最中から、意識して水をしっかり飲んでください。

大人のたしなみとして、「チェイサー」という飲み方を取り入れましょう。ビールやワインを一口飲んだら、そのあとに同じくらいの水を飲む。これを繰り返すだけでOKです。

この習慣を続けていくと、自然とお酒の量も減りやすくなり、「少ない量で満足できるようになった!」という声もたくさんあります。

ぐっすり眠れて、朝のすっきり感は格段にアップ。できるところから、ぜひ始めてみてくださいね。

まとめ:アルコールと上手に付き合って、ぐっすり眠れる毎日へ

今回は、お酒がなぜ眠りに悪影響を与えるのか、そしてどうしても飲みたいときの対策について解説しました。

「飲まないと眠れない」と感じている方も、実はその寝酒が、夜中に目が覚めたり、翌朝のだるさにつながっているかもしれません。アルコールは一時的に寝つきをよくする一方で、深い眠りを妨げ、身体や脳の回復を邪魔してしまうことがあるのです。

大切なのは、「飲まない日」と「飲んだ日」の自分の違いに気づくこと週に1〜2日だけでも休肝日をつくってみると、自分に合うペースが見えてきます

良質な睡眠視点で見れば、寝る前のお酒は避けれたほうが理想ですが、避けられない&やめられないときもありますよね。

どんなに毎日飲む方でも、ときには楽しみながらも睡眠の質を高められるよう「飲み方」をちょっと工夫し、睡眠の質を優先する飲酒タイムを作ってみましょう。

寝る4時間前までに飲み終える、量を少なめにする、水をしっかり飲む―どれか1つは今すぐでもはじめられるはず。

そんな小さな工夫が、翌朝の目覚めをぐっと快適にしてくれます。今回の内容が、あなたの眠りを守るヒントになればうれしいです。

この記事でわかったこと

  • アルコールの鎮静作用で眠くなるが、分解時の覚醒作用や利尿作用により睡眠の質が低下
  • アルコールによって喉周りの筋肉がゆるみ、眠っているあいだ呼吸が止まりやすくなる
  • 早めに飲み終える、濃度は薄め、チェイサーを取り入れる対策で快眠に

この内容をPodcastのラジオ番組で聞くことができます。

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