我慢しない間食の仕方!柴田重信博士が解説する罪悪感ゼロ&眠れる夜食

間食は身体に悪い、太るからやめたほうがいい。そんな風に決めつけていませんか?

実は、正しいタイミングで適切な間食をとれば、血糖値を安定させたり、夜の睡眠の質を上げたりする効果が期待できます。さらに、基本的に夜食は睡眠の質を悪くしますが、工夫すれば睡眠への影響も軽減できるのです。

そこで今回の記事では、広島大学特命教授・早稲田大学名誉教授の柴田重信教授に、時間栄養学の視点から健康的な間食や夜食とり方について教えていただきました。

間食を無理に我慢するのではなく、正しい選択で楽しく取り入れる方法を学んでいきましょう。

この記事でわかること

  • 夕食時の血糖値を抑える間食のとり方
  • 睡眠を改善するための間食のとり方
  • 睡眠に影響が少ない夜食のとり方
目次

賢い間食で、夕食後の血糖値上昇を抑えられる

賢く間食をとると、「セカンドミール効果」が働き、夕食後の血糖値上昇を抑える効果が期待できます。

セカンドミール効果とは、最初の食事が、次の食事後の血糖値にまで影響を与える現象のこと。たとえば、朝食で血糖値の上昇を抑えられると、その後の昼食や夕食でも血糖値が安定しやすくなるのです。

夜間の血糖値が安定するため、睡眠の質が向上し、翌朝のすっきりとした目覚めにつながることも期待されます。

セカンドミール効果は食後4~5時間頃に働く

セカンドミール効果は、食後4~5時間ほど経過したときに働きます。

例えば、朝7時の朝食時に食後血糖値が安定していると、昼12時の昼食時も血糖値が安定しやすくなります。昼食と夕食の間が空いてしまう場合には、軽く間食をとることで、夕食の血糖値が安定しやすくなるでしょう。

一方で、食事の間隔が短すぎるとセカンドミール効果はあまり期待できません。腸内細菌に働きかける時間を要するので、やはり4~5時間の間隔を空けて食べることがポイントです。

昼間の間食は「少量の糖質」がポイント

セカンドミール効果を得るためには、適量の糖質をとることが必要だと考えられます。脂質が高いナッツや、プロテインなどのタンパク質では、セカンドミール効果が働きにくいようです。

セカンドミール効果を狙うための間食なら、食物繊維が豊富なフルーツや、低糖質のお菓子を取り入れるとよいでしょう。近年では、低糖質で食物繊維が豊富なグリコの「SUNAO」というお菓子がコンビニやスーパーなどで販売されています。この商品を活用した我々の研究については、後半に具体的に解説しますが、砂糖たっぷりのお菓子や、油で揚げたスナック菓子より、間食としては賢い選択肢といえます。

また、甘いジュースでもセカンドミール効果が期待できると考えられます。ドリンクを選ぶときは、水溶性の食物繊維「難消化性デキストリン」を含む低糖質のジュースを選ぶのが賢明です。

ただし、人工甘味料がたっぷりの甘すぎるジュースは、たとえ糖質ゼロ・カロリーゼロだったとしても、腸内環境の乱れや甘さ依存につながる可能性もあるので、避けることをおすすめします。

参考:
人工甘味料と糖代謝|独立行政法人 農畜産業振興機構

睡眠改善するための、間食のとりかた

間食を賢く取り入れることで、睡眠を改善できる可能性があります。食べるタイミングやおやつの内容を工夫して、睡眠のために効果的な間食を取り入れてみましょう。

昼食~夕食の間隔があくときは、間食でサポート!

食事の間隔があきすぎると、次の食事を食べた際に血糖値が急激に上がりやすくなります。血糖値が不安定だと、太りやすくなるだけでなく、睡眠の質も悪くなるので注意が必要です。

たとえば昼食を12時に食べて、夕食を20時に食べる場合、食事の間隔が8時間あくことになります。そんなときは夕食の時間から逆算して、4~5時間前の15~16時に間食をとることで、セカンドミール効果が働いて夕食後の血糖値が安定しやすくなります。

逆に、昼食~夕食の間隔が短い場合は、無理に間食をとらなくても大丈夫です。例えば昼食が13時頃で、夕食が18時頃なら、昼食の食事内容によって夕食後のセカンドミール効果が働くと考えられます。

不足しがちな栄養を補う、賢い間食のとりかた

忙しくて朝食を抜いてしまった日は、午前中の間食としてタンパク質を食べましょう。

午前中のタンパク質は体内時計をリセットする働きがあり、夜のスムーズな寝つきを促します。朝食で不足しがちなタンパク質を補うためにも、ヨーグルトやチーズ、ゆで卵などを午前中のうちに間食するのがおすすめです。

昼食から夕食までも要注意、食事の間隔が6時間以上あいてしまう場合は、不足しがちなビタミンや食物繊維を選びましょう。ビタミン豊富なフルーツや、砂糖漬けされていないドライフルーツ、低糖質で食物繊維が豊富なお菓子などを選んでみてください。

ついついドーナツやバームクーヘン・チップスなどを手に取りがちかもしれませんが、栄養を補うことを目的としたビタミンや食物繊維が摂取できる間食を夕方には選びましょう。

睡眠に影響しにくい夜食のとりかた

基本的に、就寝前や深夜の夜食は睡眠の質に悪影響します。しかし、食べる内容によっては夜食を食べてもあまり睡眠に影響しない可能性があります。

空腹でイライラして眠れないときは、睡眠に影響しにくい夜食を上手に食べましょう。

夜食を食べると睡眠時間が短くなる

まず知っていただきたいのは、夜遅い食事は、睡眠時間を短くする可能性があること。

これは、夜食を摂った場合は、血糖値の変動によって身体がリラックスしづらくなることで睡眠休養感がえられなくなるためです。また、夜食が習慣化すると夜型の生活が定着しやすくなり、体内時計の乱れや睡眠の質の低下を引き起こすことが示されています。

特に高糖分や高脂肪の夜食は、体内時計に影響を与えやすく、身体が覚醒状態を維持しようとするため、睡眠の質が悪くなる傾向があります。さらに夜遅い食事は肥満にもつながるため、さまざまな面から健康には悪影響です。

もし、夜遅くにどうしても小腹が空いた場合は、タンパク質や食物繊維が豊富で、糖質の低いものを選びましょう。わかめスープや豆腐、枝豆、ヨーグルトなどがおすすめです。

参考コラム:柴田重信先生の研究より
「最近の我々の研究では、3歳から8歳の子供たちの約30%は夕食後のお風呂上りなどに夜食を摂る習慣があり、夜食習慣はより夜型の方向になりやすいことを報告した。また、夜食を摂る子供たちはスクリーンタイムが寝る直前までになる傾向(つまりスマホ利用が長い)があった。当然ながら、夜に光を浴びると夜型化になり夜食習慣が付き、このことが幼児肥満などに結び付く可能性がある。さらに食べている夜食内容を調べたところ、アイスクリームや甘味のソフトドリンクが一般的には好まれる傾向がある。夜食内容にも注意する必要がある。」

Association of Night Snacking and Screen Time on Sleep Behavior in Japanese Toddlers: A Cross-Sectional Study

水溶性食物繊維を含む夜食なら、睡眠への影響が少ない可能性も

水溶性食物繊維を含むお菓子を夜食に食べると、普通の甘いお菓子よりも、睡眠への悪影響が抑えられる可能性があります。

冒頭でお伝えしたグリコの「SUNAO」に関する研究を紹介しましょう。この研究では、「夜食を食べない群」、「夜食にSUNAOを食べた群」、「普通のビスケットを食べた群」の3つに分けて比較実験を行いました。

すると、夜食に低糖質で食物繊維が豊富なSUNAOを食べた群は、普通のビスケットを食べた群よりも睡眠時間が長くとれていたのです。

▼夜食を食べた実験結果

  • 夜食を食べない群:最も長く眠れた
  • SUNAOを食べた群:夜食を食べない群と近い睡眠が得られた
  • 普通のビスケットを食べた群:睡眠時間が少し短くなった

さらに、SUNAOを食べた群は、翌朝の血糖値も安定しやすくなることが確認されました。これも、夜食によって翌朝のセカンドミール効果が働いたのだと考えられます。

もちろん、良質な睡眠のためには夜食を食べないのがベストな選択です。しかし、夜中にお腹が空いて、どうしても眠れなくなってしまうこともあります。そんなときは、野菜や海藻、水溶性食物繊維を食べてみてください野菜スープや、低糖質で食物繊維が豊富なお菓子など、食べすぎない程度に空腹を満たしてから眠ってみましょう。

参考:
セカンドミール効果と攻めの間食|江崎グリコ株式会社
第38回日本臨床栄養代謝学会学術集会|時間栄養学の臨床応用

まとめ:賢い間食・夜食を取り入れてもっと健康に!

間食や夜食をやめられなくても、食べる内容とタイミングを工夫することで健康的な生活がめざせます。特に「セカンドミール効果」を意識し、間食に食物繊維豊富な食品を選ぶのがおすすめです。

具体的にはアーモンドをはじめとするナッツ類、干し芋・焼き芋、ドライフルーツ類、茎わかめ、酢昆布のおやつ、高濃度カカオ、あんこ系の和菓子、グラノーラやフルーツなどの素材を使っているお菓子(甘すぎない味付けのもの)を選んでみましょう。

食物繊維が豊富なものを上手に間食をすると、次の食事後の血糖値が安定しやすく、夜間の睡眠の質も改善される可能性があります。

また、どうしても夜にお腹が空いてしまうときにも、低脂質・低糖質で食物繊維が豊富なものを食べれば睡眠への影響を軽減できます。お腹が空いたときは無理に我慢せず、時間栄養学に基づいた正しい選択で、健康と上手に向き合ってみてください。

この記事でわかったこと

  • 間食に少しの糖質や食物繊維を食べることで、夕食後の高血糖が抑えられる
  • 15~16時頃に、できるだけヘルシーなおやつを食べるのが効果的
  • 夜食には低糖質・低脂質な食事を選ぶことで睡眠への影響を少なくできる

関連書籍

時間栄養学について、もっと詳しく知りくなりましたか?
本記事を監修している柴田重信先生の「食べる時間でこんなに変わる時間栄養学入門」をチェックしてみてくださいね。

▼参考書籍

【書籍情報】
タイトル:食べる時間でこんなに変わる 時間栄養学入門(ブルーバックス)
著者名:柴田重信
出版社:講談社
形態:文庫本 / kindle版/ 楽天kobo版

監修者

*「睡眠養生」は株式会社310LIFE(サトライフ)の商標登録です。(商標登録:第6821898号)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次