【薬日本堂監修】漢方を試したいなら!初心者でもわかりやすい、選び方や活用方法を解説

漢方薬に興味はあるけれど、どこで相談すればいいのかわからない、自身の症状につかえるのか、何を基準に選べばよいのか迷ってしまう……そんな風に感じていませんか?

漢方は体質や症状によって適切な処方が異なるため、合うものを見つけるには専門家のアドバイスが役立ちます。漢方薬局で専門家に相談するのがベストですが、最近ではオンライン相談を実施している店舗も増えてきました。

そこで今回の記事では、薬剤師・薬日本堂漢方スクール講師の飯田勝恵先生に「漢方薬の取り入れ方」について教えていただきました。

自身の体質に合った漢方の見つけ方や、漢方を始める際のポイントをわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までチェックしてみてください!

この記事でわかること

  • 漢方の基本的な考え方と、体質に合わせた選び方
  • 漢方薬の種類と特徴、購入方法
  • 漢方薬の正しい飲み方や飲むタイミングのポイント
  • 漢方薬の保存方法や、飲み忘れたときの対応
目次

そもそも漢方の「薬」とは

漢方薬は、体質や生活習慣を考慮しながら、個々に合った方法で身体のバランスを整えます。治療目的だけではなく、不定愁訴と呼ばれる「なんだか怠い、重い」といった症状を緩和することも担う、日本古来の処方薬です。

▼誰でもわかる漢方の歴史はこちらをご覧ください

同じ症状でも、人によって適した処方が異なります。

例えば、暑がりか寒がりか、体力があるか虚弱気味か、ストレスの影響を受けやすいか、年齢など……個々の状態を総合的に判断し、最適な処方を決めるのが漢方薬の考え方です。  

また、異なる症状でも同じ漢方薬が処方されることがあります。これは、漢方薬が病気そのものではなく、身体全体のバランスを整えることを重視しているためです。  

漢方薬の主成分である生薬には、植物や動物、鉱物など自然由来のものが使われます。特に植物の根や樹皮、葉、種子、果実が多く、普段の食生活にもなじみのある生姜や胡麻なども含まれます。

こうした自然の恵みを活かし、体質に合わせた処方を選ぶことで、不調を根本から整えていくのが漢方の魅力です。

漢方薬の種類

漢方薬と聞くと、粉状(顆粒状)のものを思い浮かべる方が多いかもしれません。確かに、ドラッグストアや病院で目にする漢方薬はそのタイプが一般的です。

しかし、漢方薬にはほかにも多様な形状があり、それぞれ特徴や飲みやすさの違いがあります。

煎じ薬(生薬を煮出した液を飲むタイプ)

煎じ薬とは、生薬の力をそのまま活かす伝統的な方法です。

生薬をじっくりと煮出し、抽出した成分を液体のまま服用します。昔ながらの方法ですが、ティーバッグタイプのものもあり、手軽に煎じられるのが魅力です。

煮出す時間や手間はかかりますが、成分をしっかり引き出せるため、本格的に漢方を取り入れたい方に適しています

粉薬(煎じ薬のエキスを粉状にしたもの)

粉薬とは、持ち運びに便利で手軽に飲めるタイプです。

煎じ薬を加工し、有効成分を抽出したエキスを粉末状にしています。煎じる手間がなく、水やお湯に溶かしてすぐに飲めるのが特徴です。

外出先でも手軽に服用できるため、忙しい方や旅行・出張時にも適しています

錠剤(煎じ薬のエキスを固形に固めたもの)

錠剤とは、粉上の薬が苦手な方でも飲みやすく、コスパにも優れたタイプです。

煎じ薬の有効成分を抽出し、飲みやすい固形タイプにしています。水と一緒にそのまま飲めるため、煎じる手間がなく、忙しい方や初めて漢方を試す方にもおすすめです。

持ち運びしやすく、比較的価格もお手頃なため、継続しやすいのも特徴として挙げられます。

漢方を試したい、購入する方法は?

漢方薬を試してみたいけれど、初めての方はどこで購入すればいいのか迷ってしまいますよね。

漢方を選ぶ際は、専門の漢方薬局で相談するのが理想的です。最近ではオンライン相談を受け付けている店舗もあり、気軽に相談できるようになっています。

ドラッグストアで購入する場合は、パッケージの説明をよく確認し、自身の症状に合ったものを選ぶことが大切。もし1種類の漢方薬を試して合わなかったとしても、他の処方が適している可能性もあるため、諦めずに自身に合うものを探してみることをおすすめします。

漢方薬局で相談するケースで注意すること

漢方は、一人ひとりの体質や症状に合わせて選ぶ必要があるため、漢方専門の薬局で相談するのが最もおすすめです。

専門家に相談することで、体調や生活習慣を考慮しながら、自身に合った処方を提案してもらえます。

最近では、対面だけでなくオンライン相談を受け付けている薬局も増えており、気軽に利用できるのも魅力です。漢方が初めての方でも、専門家に診断を受け、ご自身の状態にあったアドバイスを受けることで安心して試せるでしょう。

ただし、漢方薬局の場合、保険適用にならないケースもありますので、ご相談時に確認を取りましょう。

漢方に詳しい薬剤師が在籍する、一般的な薬局で相談する

漢方に詳しい薬剤師が在籍する、身近な調剤薬局での相談も選択肢のひとつです。

薬剤師は薬の専門家ですが、すべての薬剤師が漢方に精通しているわけではありません。そのため、漢方に詳しい薬剤師が在籍していることを事前に確認してから、実際に相談するのがおすすめです。

最近では、漢方薬に力を入れている薬局が増えています。初めての場合でも「薬剤師が体調や症状を聞きながら、適した漢方を提案してくれるか」をしっかり確認し、信頼できる薬剤師から購入するようにしましょう。

漢方内科のある医療機関で相談する

漢方内科とは、漢方薬や鍼灸を活用し、体質や生活習慣を考慮しながら治療を行う医療機関です。

現代医療の治療と組み合わせ、より幅広いアプローチを提供するのが特徴といえます。

病気の症状だけでなく、身体全体のバランスを整えることを目的とするため、不眠や冷え性、更年期症状など、原因がはっきりしにくい不調にも対応しています。生活習慣の見直しも重視し、食事や環境の改善についてのアドバイスも受けられます。

また、漢方内科で処方してもらう場合は、現代医療の治療薬と合わせて処方されることも多く、市販のものだけでは改善しにくい症状にも対応できる可能性があります。

そして、処方箋をもらって保険適用で漢方薬をもらえる点では、価格面の負担を軽減できる場合がある点もメリットです。

市販の漢方を扱っているドラッグストア

ドラッグストアでも手軽に漢方薬を購入できます

最近では、パッケージに具体的な症例や期待できる効果が記載されており、自身の悩みに合ったものを選びやすくなっています。購入時は、パッケージの説明を参考にしながら、自身の症状や体質に合うものを選びましょう

そして、まずは1週間程度その漢方薬を試してみて、変化を感じるのかご自身の体調をチェックしてみてください。もし、一定期間使用してみても効果が実感できない場合は、自己判断せず漢方薬局や漢方に詳しい医師に相談するのがおすすめです。

オンラインでも気軽に漢方相談ができる

オンラインでの漢方相談は、忙しくて時間が取れない方や、近くに専門の薬局がない方にとって便利な選択肢です。

スマホやパソコンを使えば、自宅にいながら専門家のアドバイスを受けられるため、気軽に相談できます。

たとえば薬日本堂のオンライン漢方相談なら、事前予約をして希望の日時を選ぶだけ。メールで届いたURLからアクセスし、ビデオ通話で専門スタッフと1対1で話せます。

症状や体質に合わせた漢方薬の提案に加え、食事や生活習慣についてのアドバイスも受けられるのが特徴です。睡眠のお悩みはもちろん、疲れや冷え、生理痛、睡眠の悩み、更年期の不調など、幅広い相談に対応しています。

自身に合った漢方を知る第一歩として、オンライン相談も視野に入れて検討してみましょう。

▼薬日本堂でも、オンライン漢方相談を受け付けています
オンライン漢方相談|漢方・漢方薬の薬日本堂

漢方薬を飲むときのポイントと注意点

漢方薬は、自然由来の成分を活かして体のバランスを整えるものです。

しかし、適切な飲み方を知らないと、本来の力を十分に引き出せないこともあります。たとえば、服用のタイミングや方法によって、吸収のしやすさや効果のあらわれ方が変わることがあります。

また季節などの環境変化で体調も刻々と変化していくものです。専門家に問診してもらい、体質やお悩みに合った漢方を服用し、体調の変化とともに処方も適宜見直すことが漢方本来の魅力です。

ここでは、漢方薬をより活かすためのポイントや、服用時の注意点について紹介します。

漢方薬を飲むタイミングは食前または食間

漢方薬は、服用のタイミングによって体へのなじみ方が変わることがあります。

一般的には空腹時の食前(食事の30分~1時間前)または食間(食後2時間くらい)に飲むと、成分がスムーズに吸収されやすいとされています。ただし、胃腸が弱い方は、負担軽減のため食後に飲むのがおすすめです。

どのタイミングが適しているかは、体質と処方される漢方薬によって異なるため、説明書や専門家のアドバイスを参考にしましょう。また、飲み忘れが続く場合は、無理のないタイミングを考慮しながら調整することも大切です。

漢方薬を飲むときは水かぬるま湯が基本

漢方薬を服用する際は、水またはぬるま湯で飲むのが基本です。

冷たい水では吸収しにくくなったり、お茶やジュース、牛乳などと一緒に飲むと、薬の成分が変化したりするため、本来の効果を十分に発揮できないことがあります。

特に、身体を温める作用がある漢方薬はぬるま湯と相性がよいため、できるだけ温かい状態で飲むようにするとよいでしょう。

また、煎じ薬・粉薬・錠剤 などの形状によって飲み方が異なります。粉薬や錠剤は水またはぬるま湯で飲むのが一般的ですが、煎じ薬の場合は服用方法が処方ごとに異なるため、専門家の指示に従うことが大切です。

漢方薬を併用するときの注意点

複数の漢方薬を同時に飲むと、成分の組み合わせによって効果が変わったり、副作用のリスクが高まったりすることがあります。

飲み合わせによっては、飲む時間をずらしたほうがよい場合もあるため、自己判断せずに医師や薬剤師に相談しましょう。

安心して続けるためにも、専門家のアドバイスを受けながら取り入れるのがおすすめです。

漢方薬を飲み忘れたときの対応

漢方薬を飲み忘れてしまっても、1度に2回分を服用するのは避けてください

1日の服用回数によって、次に飲むまでの時間を空けるのがポイントです。

▼漢方薬を飲み忘れたときの対処法

  • 1日2回服用の場合 :次の服用まで6時間以上あける
  • 1日3回服用の場合 :4時間以上あける

また、飲み忘れが続く場合は、生活のリズムに合わせて飲む時間を調整してみるのもひとつの方法です。朝の支度のタイミングや食事の前後など、決まった習慣とセットにすると飲み忘れを防ぎやすくなります。

子どもに漢方薬を飲ませるときの注意点

子どもが漢方薬を飲めるかどうかは、処方によって異なります

基本的に3歳を過ぎると服用できるものが多いですが、一部の処方は15歳以上が対象となっています。たとえば、加味逍遙散(かみしょうようさん)は15歳以上が推奨される処方のひとつです。

漢方薬の種類によって年齢制限があるのは、子どもには適さない成分や作用の影響を考慮しているから。そのため、子どもに漢方を試す際は年齢に合った処方かどうかを必ず確認し、専門家に相談することが大切です。

漢方薬が効いてないかも?と感じる場合の対処法

漢方薬を飲んでも効果を感じられない場合、体質や症状に合っていない可能性があります。

漢方は一人ひとりの状態に合わせて選ぶものなので、他の人には合っていた処方でも、自身には合わないことがあります。飲み続けても変化がないときは、自己判断でやめるのではなく、専門家に相談し、適切な処方を見直すことが大切です。

また、漢方薬はすぐに変化を感じられるものもあれば、じっくり時間をかけて体質を整えていくものもあります。特に慢性的な症状に対しては、ある程度長く続けることで効果を実感できる場合がほとんどです。

ただし、長期間の服用が適さないものもあるため、定期的に専門家のアドバイスを受けながら、自身の体質に合った形で取り入れていきましょう。

漢方薬は直射日光を避け、涼しく乾燥した場所に保管しよう

漢方薬を長く良い状態で保つためには、適切な保存が欠かせません。

湿気を吸収しやすいため、直射日光や高温多湿を避け、涼しく乾燥した場所に保管しましょう。特に梅雨や夏場は湿気がこもりやすいので、密閉容器を活用してみてください

また、誤飲を防ぐため、小さな子どもの手が届かない場所に置くことも大切です。開封後はできるだけ早めに飲み切ることを心がけ、品質を保ちながら活用しましょう。

まとめ:漢方薬を取り入れるなら、漢方の専門家に相談しよう

漢方薬は、一人ひとりの体質や症状に合わせて処方されるため、選び方がとても重要です。

漢方薬局での相談をはじめ、調剤薬局やオンライン相談などで専門家のアドバイスを受けることで、自身の体質に合った漢方薬が見つかるはず。ドラッグストアでも購入できますが、ぜひ一度は専門家に相談してみることをおすすめします。

漢方は「なんとなく試すもの」ではなく、体質や症状に合わせて選ぶことで本来の力を発揮するものです。自身の体質や症状と向き合いながら、無理なく続けられる方法を見つけてみましょう!

この記事でわかったこと

  • 漢方は、体質や生活習慣に合わせて処方が変わる
  • 煎じ薬は本格派、粉薬は手軽、錠剤は飲みやすく続けやすい
  • 初めての方は、専門薬局やオンライン相談を利用すると安心
  • 漢方薬は水またはぬるま湯で飲み、服用タイミングが効果に影響する
  • 湿気を避けて保存し、飲み忘れた場合も服用の間隔を十分空ける

関連書籍

漢方について、もっと詳しく知りたくなりましたか?本記事を監修している飯田勝恵先生の著書「やさしい漢方 未病の地図帖 不調の原因とセルフケアがよくわかる」もチェックしてみてくださいね。

▼参考書籍

【書籍情報】
タイトル:やさしい漢方 未病の地図帖 不調の原因とセルフケアがよくわかる
著者名:飯田勝恵(著)薬日本堂(監修)
出版社:家の光協会
形態:単行本 / kindle版/楽天kobo版

発売日:2024年2月17日

監修:飯田 勝恵(いいだ かつえ)

こちらに飯田先生のプロフィールカードを掲載します。

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